外壁屋から見た、屋根の話【専門外ですが、隣で見ています】

5. 職人コラム

前回の記事で「壁の凹凸より、屋根の形を気にしてください」と書きました。

では、その屋根について。

先に正直に書いておきます。私は屋根屋ではありません。屋根を葺いたことはありませんし、専門的な判断はできません。

ただ、同じ現場で、すぐ隣で見ています。順番も、大変そうな場面も、気になることも。

外壁屋から見える範囲の話として読んでください。それ以上のことは書けません。


順番は、屋根が先です

まず、工程の話から。屋根屋さんが先に入ります。

ルーフィングを貼りに来る

最初に来るのは、ルーフィングを貼るためです。

ルーフィングは、屋根でいう「紙」です。外壁でいう透湿防水紙と同じ位置づけだと考えてください。

屋根材の下に敷く防水の層で、屋根材が一次で防いだ雨を、最終的に止める役割があります。

外壁の記事で「防水紙が一次防水」と書きましたが、屋根も考え方は同じです。表面の材料だけで守っているわけではありません。

そのあと、屋根が葺き上がる

ルーフィングが貼られたあと、屋根材が葺かれていきます。

そして——外壁屋が紙張りに来る頃には、屋根はもう終わっています。

考えてみれば当然で、上から順に雨仕舞いをしていく流れになっているわけです。屋根が開いたまま壁を張っても、上から水が入ってきますから。


下屋だらけの家は、屋根屋さんも大変です

前回、「凹凸の多い家は外壁の手間が増える」と書きました。屋根も同じです。

下屋だらけの家は、屋根屋さんも大変だと思います。

下屋が増えるということは、屋根の面が増えて、取り合いも増えるということです。谷ができ、壁との際が増え、板金を納める場所が増える。

外壁屋から見ていても、「これは手間だろうな」と思う現場はあります。

複雑な形の家は、外壁も屋根も大変になる。どちらか一方ではありません。


気になるのは、板金が小さいとき

これは以前の記事にも書きましたが、改めて。

納めてある板金が小さいと、気になります。

板金は雨を受けて流すための部材です。寸法にゆとりがないと、風の強い日に水が越えてくる可能性がある。

特に、片流れの頂点

なかでも気になるのが、片流れ屋根の頂点です。

一方向にだけ傾いている屋根の、高い側の端。ここの板金が小さいときがあって、「大丈夫なのかな」と思うことがあります。

高い場所なので、普段は誰も見ません。点検もされにくい。でも雨は上から来ます。

ただし、判断はできません

正直に書いておきます。これが本当に問題なのかどうか、私には判断できません。

屋根屋さんには屋根屋さんの納まりの理屈があるはずですし、寸法にも基準があるでしょう。私が見て「小さいな」と思っただけで、実際は問題ないのかもしれません。

外壁屋として、気になった、というだけの話です。


屋根も、自分でできるようになればいいなと思うことがあります

最後に、個人的なことを書きます。

屋根も自分ができるようになればいいな、と思うときがあります。

隣で見ていると、面白そうなんです。同じ「雨を防ぐ」仕事でも、考え方や納め方が違う。

そして、屋根と外壁はつながっています。下屋の取り合い、板金の上に外壁を張る作業、雨仕舞いの受け渡し。両方分かっていれば、もっといい納まりができるんじゃないかと思うことがあります。

16年やってきて、まだそういうことを思います。


施主さんへ

この記事で伝えたいのは、ひとつだけです。

屋根と外壁は、別々のものではありません。

工程としては、屋根が先で外壁が後。そして雨は、屋根から壁へ流れてきます。

だから打ち合わせのとき、屋根と外壁を切り離して考えないでほしいと思います。特に——

  • 下屋が多い家は、屋根も外壁も手間がかかります
  • 片流れの頂点のような、高くて見えない場所があります
  • 取り合いの部分が、いつも一番弱い

そして、屋根のことは屋根屋さんに聞いてください。私が言えるのはここまでです。

「ここは雨がどう流れますか」と聞いて、ちゃんと答えてくれる人に任せる。それが一番確実だと思います。


まとめ

項目内容
順番屋根が先。ルーフィング→屋根葺き→外壁の紙張り
ルーフィング屋根の「紙」。外壁の防水紙と同じ位置づけ
下屋だらけの家外壁も屋根も手間がかかる
気になる点板金が小さいとき。特に片流れの頂点
判断屋根の専門的な判断は、私にはできません

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この記事を書いた人:新築外壁施工歴16年の職人。ALCとサイディングを専門に、年間180棟以上の現場で施工管理を担当。屋根の施工経験はありません。

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